事例No.029家具の製作について
デザイン
前回は家具の設計についてでしたが、今回は家具の制作についてご紹介します。
まずは住宅の家具の種類について考えてみると、簡単な棚・扉付き収納・机・椅子・壁面収納・オーダーキッチン・テレビボード等など、少し書き出しただけでも家じゅうの物が家具と言えると思います。
その家具の製作過程の違いにより、工場で作成されお店で購入してそのまま使える「置き家具」、そしてオーダーで作成される物は「造作家具」と言われています。
また造作家具は、現場の大工さんにより作成される物と木工所で作成される物の2つに分かれます。
この2つは製作できる精度に違いがあります。
木工所などの工場で作成される物は専用の機械により加工されるため、現場で大工さんが作成する物よりも精度が高いのです。
しかし、一般的には木工所で作成される「家具工事」の方が高額になります。
そこで大切になってくるのが、大工工事で作成する物と家具工事で作成する物の区分を分けることになってきます。
家具の表面で目に触れる部分や人が手に取って使用する箇所は「家具工事」で行い、見えない部分を「大工工事」にしてコストカットを意識します。
さらにこの2つの違う家具と電気配線や照明器具、そして塗装などの仕上げ作業の段取りも重要になります。
この取り合いは設計段階から検討する必要があるため、お客様と設計者、大工そして木工所とのやり取りを密に行う事が大切です。