事例No.026外部とつながる窓の位置を考える
デザイン
以前、住宅の窓の位置とその効果ということでご紹介しましたが、今回は外部とつながる窓の位置によりどのような影響があるか考えてみたいと思います。
まず開口部は大きいほど外部との繋がりを感じられますが、落ち着いた環境が欲しい空間には不向きであると考えられます。
そのためプライベートな空間は適度な大きさの窓にして、人が集うリビングには大きな窓を設けたり、窓の前にベンチ式のカウンターを造り居心地の良い空間にするのはいかがでしょうか?
その場合でも外部にどのような環境があるのか検討する必要があります。
見晴らしの良い風景かどうか、お隣の家の窓と重なっては窓の役割を果たすことが難しい場合も考えられます。
ひとつのテクニックとして、窓の外にデッキや縁側をつくり、室内側にその高さに合わせたベンチにすることで、内部空間に外部を取り入れることも可能になります。
周辺に取り込みたい風景がない場合や、お隣の借景なども難しい時は、中庭を造りそこに窓を設けるのもひとつの方法でしょう。
最近では見かけなくなった雪見障子は、障子の下半分がガラスになっていて、障子を閉めても外に積もった雪を室内から楽しむための造りになっています。
このようにアイデアひとつで生活に彩りを加えることのできる窓は、家を造るうえで重要なアイテムだと思います。