事例No.004空調の考え方
デザイン
暖気は上昇して冷気は下降する。
この性質があるため天井が高い空間や吹き抜けのある住宅では、特に室内の温度環境の対策が大切になります。
建築の空調の考え方に大きく分けて二つあります。
それは「アクティブ」と「パッシブ」です。
まず「アクティブ空調」はエアコンなどの動力を使い、強制的に温めたり冷やしたりする方法です。
それとは反対に「パッシブ空調」は、電気などの動力を使わず自然の力を活かして行う方法です。
住宅の立地環境やコストなどから、偏った方法で対策することはあまり良いとは言えません。
可能な限り「パッシブデザイン」を採用して、それでも補えない場合に「アクティブデザイン」を取り入れるのはいかがでしょうか?
例えば部屋の高い位置と低い位置に窓を設けて、空気の温度差から生じる空気の流れを利用して自然な風を発生させる。
夏と冬の太陽高度を考えて窓の大きさや設置する向きを検討するなど、この考え方が「パッシブ」です。
そこに「アクティブ空調」で、夏はエアコンやサーキュレーターそしてシーリングファンなど、冬は床暖房などを併用することで快適な空間を造ることが可能です。
ひとつ面白い空調の方法をご紹介します。
通常は壁の上部に設置するエアコンを、半分床下に埋め込みます。
これは床下の空間を空調のダクトとして利用し、その空間を通して各部屋に設けた吹き出し口から、温かい空気を届ける方法です。
また夏は冷たい空気をエアコンの全面に設けたガラリから吹き出し部屋を冷やすこともできます。
これ以外にも色々な方法がありますので、今後もご紹介していきます。