事例No.002木造住宅ができるまで
デザイン
木造住宅が完成するまでの基本的な工程をご説明します。
①お客様のご要望をお伺いして「基本図面」を作成します。これはお客様に全体のイメージを掴んでいただくための図面になります。
②基本図面作成のために「敷地調査」を行います。地盤の強さや周辺の環境などを調査します。
③お客様とお打ち合わせを進めて「実施設計」を完成させます。これは実際に建築するための図面となり、建築基準法やその他の関係法令などを確認します。
④地盤調査などを経て実施設計を建築確認取得後に「基礎工事」を開始します。鉄筋工事やコンクリートの打設など注意する点が多くあり重要な工事項目です。
⑤基礎の養生期間を経て完成したら、柱や梁を組み立てる「建方」を行います。建物の骨組みとなるため、この工程も大切です。
⑥長い期間建物を守ってくれる「屋根工事」を行います。近年の強風にも負けないように、金物の補強や強い日差しへ対応する仕上げ材料にも気を配りたいものです。
⑦家の目といえる「窓」を入れていきます。窓には種類がたくさんあり、通風や採光だけでなく近隣からの目隠しやデザインも大切です。
⑧窓と同時期に施工するのが地震などに対応する「耐力壁」です。耐力壁にも種類がいろいろあり、建物の構造や納まりなどによって最適なものを選定する必要があります。
⑨窓と耐力壁工事が完了したら「外部の下地工事」を行います。建物を長持ちさせるために通気を取ったり、庇や出窓を造作します。
⑩人が快適に生活するために欠かせない「断熱工事」を行います。断熱にも種類が多くありますが、予算や地域によって選定します。
⑪お風呂やキッチンなどに繋がる「設備工事」も大切です。最近では建物の寿命も長くなってきていますので、最低でもその年月は耐えられるようにしたいものです。
⑫家の外観はその家のイメージとなります。そのため「外壁工事」は、下地工事を含めて重要なものとなります。またその後のメンテナンスにも大きく関わってきます。
⑬屋根と外壁の防水が完了したら「床仕上げ」などの内装仕上げに入っていきます。特に床の仕上げ材は、後で張替えが難しいためじっくり考えて決めたいですね。
⑭床仕上げ以上に交換が難しい「階段」も何十年先まで見据えて材料は検討する必要があります。
⑮その後、「内部の木枠」や天井下地を造作して「壁工事」に入っていきます。室内の壁は生活するうえで常に目に入るため、ストレスを感じずリラックスするものを選定してください。
⑯内部の仕上げが完了したら「設備や建具、家具の設置」を行います。気に入った物が入ることで、仕上がりのイメージが鮮明になってきます。
⑰最後に内部の「クリーニング」を行い完成となりますが、「外構工事」も引き続き大切になります。この全体の繋がりが建物の仕上がりとなるためです。
このように全体を見てみると、設計段階で一つでも欠けると納得いくものにならないことが分かります。
建物全体を考えて設計することが大切です。